夏の夕暮れに、西山を見上げると太陽が鈍い色になり沈んでいく。
(ああ、そうか。浄土はあの山の向こうにあるんだなあ。)
格別に信仰心がなくても、納得できる話ではないでしょうか。
浄土のことを思ってか知らずか、嵯峨野の祇王寺に足を運んできました。
祇王寺の義王一家の話は祖母からと師匠の法円尼からたびたび耳にしていたものですから。
祇王一家は清盛に隠遁されて念仏三昧の生活を送り、苔に筵、念仏三昧、浄土往生、ただそれだけを余生に続けられたそうな。
平家の浮かれ武者の誘いを上手くのらりくらり交わしながらです。
白露の季節が近づくと、なぜか人恋しくなります。
私は涼しくなると、甘いものが恋しくなります。
おはぎと梨です。
おはぎは出町ふたばさん。
梨は水菓子でそのままでも美味しゅうございますが、白あえで豆腐とあえると旨味が溢れます。
お若い方は豆腐はケーキにされますが、梨を豆腐と混ぜるってなんて驚かれるかもしれませんが、この秋には是非トライして見てくださいませ。