冬の寒さを凌ぐにはなにもまして、温かい食べ物が嬉しい。
そのなかでも都人好みと言えるのが蒸し物。
料理はもちろん、菓子も蒸して温める。
かつて河原町あたりにも、酒饅頭の店があり、いつも湯気が上がっていて、蒸し立てを食べられたのも今は昔。
以前は、京のあちこちにあった酒饅頭の店は次々と姿を消した。
訊けば、コンビニの肉まん、あんまんに人気を奪われたせいだとか。
なんとも寂しい限り。
さすが京の酒どころ。
伏見にはその酒饅頭を名物とする和菓子屋がある。
(富英堂さん)
大きめの酒饅頭には(酒)の焼印が押され、たっぷりの餡を薄皮で包む。
持ち帰って蒸し直しても美味い。
都人は正月の準備を始めまする。
そう。今日野菜を買い始めます。
まずは、海老芋の根菜。
海老のようにクルンと曲がった形に横しまの文様があるとこから海老芋と名付けられた。
京料理の代表(芋棒)はこの芋棒と棒鱈を炊き合わせた物。
是非、円山公園内の芋棒平野やさんで御賞味を。