正月飾り
近頃はペットもお着物を着て記念撮影される昨今。
古来の話をするのはおかしいのですが、都人は古来から好んで食したものがあります。
寒い時期に油をたっぷりと蓄え、小寒の頃は格別に旨味がますもの。
それは鴨。
肉食禁止の範囲から逃れ、宮中をはじめとする貴族にも長く食用として愛され続けて来ただけに、その味わいは上品を極める。
鴨を使った料理は多種多様におよぶ。
鴨と相性がいい食材と言えば、なんといってもネギ。(鴨ネギ)
と言われるほどに好印象を見せる。
この時期、京の居酒屋や割烹ではたいていお品書きに載るのが(鴨ロース)
じっくり煮込んだ薄切り肉に練り辛子をつけて食べると旨味が口の中に溢れまする。
蕎麦屋さんならば、(鴨南蛮)
昆布の効いただし汁をたっぷり吸い込んだ鴨肉と九条ネギが相まって蕎麦を味わい深く楽しめる一品です。
日本人なら、蕎麦好きは多いものです。
季節の節目に、晦日蕎麦を食し、引越し時には引っ越し蕎麦。
寒い時期には鴨南蛮蕎麦、鰊蕎麦が大変好まれます。
京都は昆布だしに鰹出汁と酒、みりんで薄口醤油で香り出しとだし汁文化でおます。
旨味と香りはアミノ酸の元です、寒冷の差が激しい京都人の健康を守り抜く健康食でもありました。
ぜひ、一度蕎麦屋さんの暖簾を潜っておくれやす。
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